揺藍のうた ― 日本童謡集Cradle Song

唱歌は明治の初めに、西欧の民謡や賛美歌などをお手本にして誕生しましたが、日本の豊かな自然や昔ばなしなどにもその題材を求めました。
大正期には、文語調で堅苦しい官製の唱歌に対してもっと親しみやすく、芸術性の高い子どもの歌を創ろうとする童謡運動が興り、北原白秋を中心とする詩人たちによって「赤い鳥」などの児童文芸誌に珠玉のような数々の作品が発表されました。
昭和21年、戦後の焼け跡の空にラジオから「みかんの花咲く丘」が流れ、人々の心を癒し新しい童謡時代のプロローグとなりました。
童謡、唱歌はいつの時代にあっても学校で、家庭で、原っぱで歌われ親しまれてきたように、まさに日本人のこころの故郷なのです。
時代や世代を超えて、これからも色あせることなく歌い継がれてゆくことでしょう。
このささやかな歌の絵本の「こころ」が国境を越え世界の子どもたちにも届きますように。

揺藍のうた ― 日本童謡集「花嫁人形」より

揺藍のうた ― 日本童謡集「夏の思い出」より
収録されているお話リスト
- どこかで春が
- 茶摘
- 青葉の笛
- 揺藍のうた
- 四丁目の犬
- 砂山
- 花嫁人形
- みかんの花咲く丘
- 夏の思い出
- めんこい仔馬
- あの町この町
- 青い眼の人形
- 風
- 金魚の昼寝
- しゃぼん玉
- 雪の降る街を
絵本情報
- 絵本タイトル
- 揺藍のうた ― 日本童謡集
- 発行年
- 1999年1月1日
- 絵と文
- 松田 けんじ
- 装丁・デザイン
- 松田 けんじ
- 編集
- イデア絵本委員会
- サイズ
- H278×W220(mm)
- 言語
- 日本語、英語、中国語(簡体字)、スペイン語
- 発行
- 株式会社 イデア・インスティテュート
イラストレーター紹介


1940 年、北鎌倉に生まれ、戦争のため5歳のとき山形県・新庄市に疎開し、高校卒業までを過ごす。
子供のころの体験を 「原風景」 とし、絵を描いている。
著書に、「祭のこころ」、「揺籠のうた」、「一期一會」、「祭りだ『わっしょい!』」、「どんぐりと山猫」、「狼森と笊森、盗森」、「耳なし芳一」、「竹取物語」、「うらしま太郎」などがある。